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FM802 毎週水曜日深夜12時OA!!真夜中の”癒し系エレクトロ”専門番組「brainstorm」前半

以前、お邪魔させてもらった南森町にあるラジオ局「FM802」で、

毎週水曜日深夜12時から放送されているエレクトロミュージックの専門番組

「brainstorm」

 

(*雰囲気を出すため、ここからは「マネーの虎」のナレーション風にお読み下さい。)

EDMがヒットチャートを牛耳る昨今。

この番組もそういった類いの音楽を中心に取り扱うパーティー系の番組なのか?

そう思ったリスナーは多いはずだ。

しかし、いざ番組が始まると、どうも様子がおかしい…
http://www.youtube.com/watch?v=zDwavNrvuEE
あやしい…なぜそこまで怪しくなければならないのか?

番組がスタートするやいなや、ど頭から超有名曲の番組オリジナルミックス、

さらに、随所に挟まれる不気味なナレーションと効果音、

はたまた不意をつくような美しいピアノの音色…

何度も言うが、あやしい!!

目の前に広がるのは、まるで、”アリス”が足を踏み入れた、あの不思議の国!?

この番組を制作しているのは、いかなる人物なのか。

今回 取材班は、「brainstorm」の番組ディレクターを直撃!インタビューを慣行した。

そこには、音を発信する側としての、並々ならぬ”こだわり”が!?

では、その一部始終を見よ!!

(*ここから先は真面目なので普通にお読み下さい。)

 

 

 

 

 

有限会社 MOTHER SHIP

ディレクター 遠藤はるかさん

 

——— 今日はお時間をいただきまして、どうもありがとうございます!!

遠藤さん:いえいえ、たくさん素晴らしい大先輩がいらっしゃるなか、私でよろしいのかしら?

 

——— 前から、どんな人があの番組を作ってるのか気になってたんですよ!よろしくお願いします!では、早速番組についてお聞きしたいんですが、番組が始まったのは去年(2012年4月〜)で、僕は最初、DJが吉村昌広さんということで、R&B、ソウル、もしくはもっとジャズ寄りの番組になるのかなと思っていたら、ふたを開けてみるとエレクトロの専門番組で、結構意外だったんですが。

遠藤さん:実は、最初に802からお話を頂いた時は、そういう感じだったんですよ。西田新さんの「FUNKY VIBRATION(ヒップホップ、R&B、レゲエ中心の番組)」に対して、よりオーガニックなR&Bとか、昔で言うネオソウル的ものが中心の番組をやりませんか?っていう。私自身は、もともとブラックミュージックは好きなので、そういう音も好きなんですが、「今、そういう番組をやって、面白い物が出来るのかな?」って引っかかる所があって…色々話し合った結果、最終的にエレクトロの専門番組ということになりました。

 

——— ”癒し系”というのが番組のテーマになっていますが、なぜ”癒し系”にしようと?

遠藤さん:放送が週のなか日の水曜日深夜なので、仕事や学校で疲れているところにダンスサウンドで疲れを飛ばしたり、アンビエント系の音でチルしてもらったり「いろいろ忘れようぜ!」っていうパーティー的な意味合いもあって、その表現方法として具体化したのが”癒し系”ということです。

 

——— もっとEDM的な、アゲアゲな曲がたくさん流れる番組かと思っていたら、結構色々なタイプの曲をかけていますよね?

遠藤さん:ええ。時間ごとに番組の構成を区切っていて「PHASE1」「PHASE2」というふうに。24時台はキャッチーでアッパーなEDM的なものを中心に、25時台は”食欲ゾーン”とか”脳内洗浄”とかコーナーを設けて、より感覚に訴えかけるような濃いめの曲を中心に、26時はチルアウトですね。

 

——— 番組を聴いていて思ったんですが、例えばDJが曲のイントロで曲を紹介して「この曲はいつ発売されます」とか「○○日にライブがあります」とか情報的なものがあまりないですよね?あえて一般的なラジオフォーマットから離れているのかなと感じたんですが、 そのあたりは意識されていますか?

遠藤さん:そうですね。専門番組と言いつつ「このアーティストはどんなアーティストか?」とか、「このビートはこうで、こういうジャンルで〜」っていう情報的なものは排除して、もっとノリというか感覚的に、曲を聴いてその時感じた感想を吉村さんがオンエアで喋るっていう、リスナーの目線に近い感じを出せればなと思っています。

 

——— あと、番組の作り込み感が凄いなと思いました。急に吉村さんの声にリバーブがかかったり、ピッチが変わったり、あれはすべて生でやってるのですか?

遠藤さん:基本的には全て生ですね、レギュラーで使ってる素材もありますが。25時台に吉村さんの怪しい小芝居があるんですが、あれも生で演技しています(笑)

 

———え〜ッ!!そうだったんですか?遠藤さんは作り込む方が好きなんですか?

遠藤さん:はい。ただ、ああいう作り込んだなかで、どれだけ”生放送感”を出すというのが今の私達の課題ではあります。録音番組と変わらないとなると意味がないし、いかに”生ならではの動き”を    入れていくか、というのは吉村さんとも話していて思案中です。

 

——— 番組では遠藤さんのオリジナルミックスもオンエアされますが、普段からトラックは作っているんですか?

遠藤さん:昔は、見よう見まねで一から作ってた時期はありましたが、そんなに知識があるわけではないですし得意でもないです。複雑なことも出来るようになりたいなとは思いますね。

 

——— 選曲は、吉村さんとお二人でやられているんですか?

遠藤さん:そうですね。エレクトロといっても、テクノや、アンビエント系、ドラムンベースとか、色んな物がありますが、吉村さんも私も音楽のルーツはブラックミュージックですので、黒い音楽が好きな人のフィルターを通してエレクトロサウンドをセレクトしてみましたっていう、ホントに感覚で選んでいますね。ヒップホップとかもかけたりしますし。

 

——— 僕もブラックミュージックは大好きなんですが、遠藤さんは小さい頃どんな音楽を聴いてたんですか?例えば初めて買ったCDとか。

遠藤さん:初めて買ったCDは、宮沢りえの「CHEPOP」っていうアルバムです。小学校 低学年ぐらいだったかな…

 

——— これはまた意外なモノが(笑)!!

遠藤さん:でもアルバムには、デヴィッド・ボウイのカヴァーだったり、和製グラウンドビートのSuzi Kimの「Try Me」のカヴァーがなぜか入っていたりして(笑)

http://www.youtube.com/watch?v=uL6VA2yjXGI

——— へぇー、ダンスミュージックのエッセンスも入ったアルバムだったんですね。

遠藤さん:そうですね、当時はグラウンドビートが旋風を巻き起こしていた時期でしたね。

 

——— そこから、どのようにしてブラックミュージックに入っていったんですか?

遠藤さん:チャート番組はよく観てました。時代的には92、3年だったかな?渋谷陽一さんのテレビの番組で、USとUKのTOP40をカウントダウンする番組があって、番組自体はロック中心でしたが、チャートにランクインしている黒系の音になぜか反応してました。あと、日本にあまりない現象で、映画のサントラの曲がチャートに入ってきたりして、ジャネットとか、2Pacとか、TLCとか、ブラックムービーもよく観てましたねー。他にはMTVとか、あ、久保田利伸さんも大好きで、昔 FM802で久保田利伸さんがDJをやっていた「Keep On JAMMIN’」っていうブラックミュージックばかり流す番組もよく聴いてて、どんどんR&B、ヒップホップにハマっていきましたね。ちなみにその「Keep On JAMMIN’」のディレクターが、今の会社(MOTHER SHIP)の社長だったりするんですが(笑)

 

——— なにか運命的なものを感じますね(笑) では「これは、ホントによく聴いた!」っていうアーティスト、又はアルバムは何ですか?

遠藤さん:たくさんありますが、今ふっと思いつくのはビギーの「Ready to Die」はよく聴いてましたねー。当時は凄い盛り上がってて、今聴いても色褪せない素晴らしい作品だと思います。あとは、Gファンクとか。

——— 遠藤さんって、学校で音楽の趣味が合う子っていましたか?

遠藤さん:いなかったです(笑)その頃は、小室サウンドが流行っていましたね。

 

——— クラスで流行っているポップスとかは聴きませんでしたか?

遠藤さん:当時は、意味もなく尖ってましたからね、「そんなもん聴かねえよ!!」みたいな(笑)今は全然そんなこと思わないですよ。

 

——— 僕も一緒だったので分かります(笑)僕の場合は完全に後追いで、最初は日本語ラップから入って、その後Run-DMCやネイティブ・タンに衝撃を受けて、もう狂ったように毎日そればっかり聴いてたんですが、遠藤さんはブラックミュージックのどういう所に魅力を感じましたか?

遠藤さん:なんなんでしょうね〜?ノリというか…まあ、リズムとかも含めて当時 日本にない音楽だったからでしょうかね?「ラップ?何ですかそれ?」っていう。そういう音楽がヒットチャートに入ってくるアメリカって「不思議な国なのね」なんて思ったりして。

 

——— では当時はチャートに入っているもの中心をよく聴いていたということですね?

遠藤さん:そうですね。そこから高校生になってDJをやりはじめて、アンダーグラウンドな物も掘り始めました。

 

——— 日本のアーティストは聴いてましたか?

遠藤さん:少し後になるんですがライムスター、ジブラ、ソウルスクリーム…DJだとKIYOさん、KENSEIさんのミックステープとか、90年代の終わりになるとブルーハーブやSHING02が出てきて、「緑黄色人種」はめちゃめちゃ聴きましたね。アナログでもCDでも持ってます!!

——— 先ほど、DJをやっていたとおっしゃいましたが、イベントで回したりしてたんですか?

遠藤さん:DJをやるようになってからは、トリップホップやドラムンベースとか、UK物も聴くようになったので、ゴリゴリのR&B / ヒップホップのイベントというよりは、油絵を書く友達がいたので、その子と一緒に”絵と音楽”のコラボイベントをやったり、自分と違う要素のある人と一緒にやったりしてました。

 

——— 今もDJはやってるんですか?

遠藤さん:今はやってないです。当分やってませんねー。でも当時はDJで食べていきたいとは思ってました。昔、福井に凄いバトルDJの人がいて、その人のまわりに集ってみんなで練習していた地場みたいな所があったんですよ。私はバトルDJ志望ではありませんでしたが、スクラッチとか2枚使いの技術を学びに行ったりしていました。

 

——— では、今の仕事をやり始めたキッカケは何だったんですか?

遠藤さん:DJをやってた時に802とは違う局ですが、クラブDJをフックアップするラジオ番組に、知人の紹介で出させてもらった事があったんです。その時、その番組のADの人と知り合いになり、しばらくして、その人が今の会社(MOTHER SHIP)に移ってきて、数年後、連絡を取って「私も働きたいんですけど」っていう流れで今の会社に入りました。ちなみにその人は今「JOY SQU-AIR」のディレクターをやってます。

 

——— それも運命的なものを感じますね(笑)もともとラジオの制作には興味があったのですか?

遠藤さん:やっぱり自分が音楽に入りこむキッカケになったのがラジオだったので。

 

——— 今の会社で働きはじめたのは、いつぐらいですか?

遠藤さん:24歳ぐらいの時かな… 8、9、10年前ぐらいですかね。本格的にディレクターという立場になったのは「brainstorm」の立ち上げからです…

 

インタビューはPHASE2、いや、後半へつづく…

後半では、遠藤さんの注目のアーティスト、

さらに、今後の野望などを聞いてみました。

(インタビュー後半は → こちら。)

 

FM802 「brainstorm」

毎週水曜日   24:00-27:00   OA!!

DJ 吉村昌広さん

番組ホームページは、こちら

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